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inch magazine PocketStories 02 この星を離れた種族|パク・ヘウル

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[版元サイトより引用]
韓国SF界が期待する作家が描く、世界に蔓延る経済格差や人種差別の構造、そして人間の理性に迫る「気候変動+SF」。

海外文学翻訳シリーズ「PocketStories」の第二弾として、邦訳は初となる韓国で今注目のSF作家、パク・へウルのショートショート「鉄の種族」と短篇小説「ゆりかご惑星」の二篇を収めた『この星を離れた種族』を刊行。

「鉄の種族」は、地球を離れた人類の痕跡を探査する地球外生物の視点で「報告書」という形を取りながら、なぜ人類がいなくなったのか、ユーモラスな誤解などを混ぜながら推察するというショートショート。

短篇小説「ゆりかご惑星」は、両親を亡くしてたどり着いた国でゴミ清掃員として働く難民女性の回想録を通して語られるお話。より良い生活のために娘と家族の安全と引き換えに、人類が近い将来、地球外の惑星に移住できるようにテラフォーミング(地球化)する職を得るが、家族と何光年も離れた星でひとりその任務を遂行する中で様々な矛盾に葛藤していく。そして主人公はある行動に出る……。

中短篇ほどの長さながら、過去と現在、数十年後の未来に至るまでの物語と惑星を越えた母と娘の強いつながり、格差や差別の構造や難民であり女性であるという弱い立場の人間の目線といった様々な要素が描かれています。

作者のパク・へウル氏は、科学者が地球を救うSF映画を観た時に感じた疑問から本書収録「ゆりかご惑星」の着想を得たと言います。

高度専門職に就くエリートではなく、ゴミ清掃員の難民女性が主人公の異色のSF小説。

今回刊行する『この星を離れた種族』のジャンルはCli-Fi(クライファイ=気候変動フィクション)。日本ではまだあまり馴染みがありませんが、世界のSF界で潮流となっている「気候変動+SF」です。韓国では近年、女性SF作家が増えています。差別や格差といった現実問題をSFという物語を通して描く作品が多く、20代〜30代の女性読者が急増しているそうです。

フェミニズムの視点も併せ持つ、新たな潮流となりつつあるSF作品となります。

巻末にはSF書評家、橋本輝幸氏によるCli-Fiの歴史を解説する「気候変動SF小史」も掲載しています。

装画、挿画は滝口悠生『長い一日』、窪美澄『ははのれんあい』などで絵を添えている松井一平氏によるものです。

目次
05 鉄の種族 
11 ゆりかご惑星
56 訳者解説
64 気候変動SF小史 橋本輝幸(SF書評家)


[書籍情報]
著:パク・ヘウル 訳:廣岡孝弥 発行:菅原祐樹(inch media)
サイズ:106mm×184mm
ページ数:80ページ

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