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Gift Wrapping
¥440
希望されるラッピングの個数分をカートにお入れください。 複数の商品をご注文の場合で、2つ以上に分けてラッピングをご希望の場合は、組み合わせの詳細をご注文時の備考欄にご記入ください。 ラッピングに使用するのは、インドの伝統民族衣装などをリサイクルし、フェアトレードNGO「SASHA(サシャ)」の作り手によって縫い合わせられた布袋です。色・柄はランダムです。
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〈パレスチナ寄付〉Donation for Palestine
¥300
イスラエルによるパレスチナへの入植と虐殺行為は今もなお、処罰されるどころかアメリカをはじめとする欧米の先進国によってバックアップされています。 わたしたちはパレスチナ解放のためにできるアクションを続けながらも、今日を生きるための寄付金を現地へ届けたいと考えています。 オンラインショップでお買い物いただく際、こちらの商品を一緒にカートに入れていただくことで、パレスチナへ寄付することができます。 最低金額300円から、寄付にご協力いただける金額分をカートにお入れください。(たとえば、2点で600円、3点で900円になります。) 店頭の募金箱へ入れていただいた寄付金や、寄付につながる商品の売上などとあわせて、パレスチナ現地で暮らす人たちへ送金します。 300円につき1枚、パレスチナに関するメッセージが入った布パッチまたはステッカーをお届けします。
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わたしの言ってること、わかりますか。|伊藤亜和
¥1,760
[版元サイトより引用] 新進気鋭の文筆家による、言葉にまつわるエッセイ集。セネガル人の父を持つ「ハーフ」ゆえに日本語に執着してしまうという著者。“それでも、私は日本語が好きだった。椎名林檎の歌が好きで、谷川俊太郎の「信じる」が好きで、男の人がふと漏らす「あら」の響きが好きだった。日本語は美しいと、感じることができる自分が好きだった”――残酷でやさしくて美しい言葉との邂逅を独自の視点ですくい上げ、唯一無二の世界を紡ぎ出す。 [書籍情報] サイズ:110mm×176mm ページ数:224ページ
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「いきり」の構造|武田砂鉄
¥1,870
[版元サイトより引用] どうしてあんなに、自信満々なのか――。「迷惑」を忌避する社会で際立とうとして、「いきり」が幅を利かせ、暴走する。「わからないのはバカ」「別に迷惑かかってないし」「政治家になってから言えよ!」「切り取りだろ!」……。「従順」か「居丈高」か。世の中に蔓延(はびこ)る、この二択から逃れ、ちゃんと深く息を吸うために、疲弊した社会の問題点を掴まえる。社会、“私”という個人、日本人論のトライアングルの中に「いきり」を浮かび上がらせることを試みた一冊。 目次 1 そういうことになってるから 2 オマエに権利があるのか? 3 批判なんてしません 4 やかましい街で 5 幸せの設定 6 落ち着いてください 7 不機嫌 8 善意 9 視覚化から資格化へ 10 不安なくせに 11 上から目線 12 気のせい 13 確信歩き 14 切り取りだ 15 すべてを見る 16 逆ギレw 17 ヤニる! 18 承認 19 届ける 20 NEW&SPEED 21 言語化 22 物を言う 23 自分で考える [書籍情報] サイズ:128mm×188mm 製本:並製 ページ数:260ページ
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大切なことはDIVAが教えてくれた ゲイの僕が家族やミソジニーと向き合うまで|富岡すばる
¥2,200
[版元サイトより引用] もともとオペラ歌手を指し、「わがままな女性」への揶揄としても使われてきた「DIVA」は、近年では女性歌手に敬意をもって使われる言葉へと変化している。本書では、ヒット曲を次々に発表しながら、女性差別や人種差別、LGBTQ差別に抗い、音楽を通して主張しつづけている10人のDIVAを取り上げる。 「大切なことはDIVAが教えてくれた」。「FRaU」や「CINRA」に寄稿する人気ライターが、これまで聴いてきたDIVAの楽曲を紹介しながら、エンパワーメントされた経験をつづり、彼女たちの曲やスピーチを通して気づいたミソジニーやルッキズム、家族の存在について思いを書く。 自己表現を恐れないでと鼓舞するマドンナ、孤独について歌い続ける浜崎あゆみ、「いい子であれ」という抑圧と闘うテイラー・スウィフトほか10人の魅力に迫り、DIVAを追い続けたこれまでを振り返る。音楽とDIVAスピリットに彩られた書き下ろしエッセー集。 目次 まえがき 第1章 ゲイというプライド――マドンナ 自分自身へのカミングアウト 「自分自身を表現して」という言葉 フェミニズムとの出合いと男らしさの呪い LGBTQアクティビズムとの共闘 プライド月間に寄せて 第2章 終わりのない孤独――浜崎あゆみ 孤独を歌うあゆ 「居場所を探して街をさまよう少女たち」のロールモデル 全曲本人作詞によるライフソング セクシュアルマイノリティーへのエンパワーメント 消えない孤独とともに生きること 第3章 血も戸籍もつながっていない家族――ピンク SMバーでみた男女のポジション 身内という存在について考えさせられたコロナ禍 ピンクが見せる2つの「家族」 僕にとっての「家族」というもの 第4章 愛せない容姿を抱えて――ビヨンセ 3回やっても満足できなかった整形 「手術が必要なのは魂のほう」と歌う「Pretty Hurts」 ルッキズムが引き起こす痛み ゲイ男性であることとルッキズム 差別される側から差別する側へ 自分自身に幸せを感じているか 第5章 自分のなかのミソジニ――テイラー・スウィフト 女性のほうが楽に稼げる? 「いい子(Nice girl)」でいること カントリー音楽界の保守性 「ビッチ」という烙印 無意識のミソジニー、捨てられなかったホモフォビア 僕はゲイ差別をするゲイだった 第6章 アイドルへの崇拝と絶望――ブリトニー・スピアーズ 自分を忘れるための「アイドル」 初めて好きになったアイドル、ブリちゃん 同世代のロールモデルとしてのアイドル すべてがエンタメとして「消費」される恐ろしさ アイドルとの同化をやめる 第7章 神様はかつて男性だった――アリアナ・グランデ 「神は女性」というカルチャーショック 「天のお父様」へのお祈り 固定観念へのアンチテーゼ キリスト教とセクシュアルマイノリティーへの抑圧 僕にとっての神様とは 第8章 愛しているけど嫌いという自己矛盾――ホイットニー・ヒューストン 「矛盾している」ことへの恐れ 歌手ホイットニー・ヒューストンが内包する矛盾 彼女は嘘をついていなかった I'm Every Woman――私はあらゆる女性 第9章 愛国心なき者――レディー・ガガ ここに残るための、たった一つの理由 この国に生きるゲイとしての無力感 「日本がいやなら海外に行けばいい」 自分たちにとっての「国歌」 ルールを破ることではなく、自分なりのルールを作ること 第10章 「母」が受けるバッシング――松田聖子 痛みを伴う、自由の体現 アイドルから「スキャンダルの女王」へ キャリアも夢も追いかける母親像 松田聖子と母というDIVAの原風景 プレイリスト あとがき [書籍情報] サイズ:128mm×183mm 製本:並製 ページ数:212ページ
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「利他」とは何か
¥1,034
[版元サイトより引用] コロナ時代。他者と共に生きる術とは? コロナ禍によって世界が危機に直面するなか、いかに他者と関わるのかが問題になっている。 そこで浮上するのが「利他」というキーワードだ。 他者のために生きるという側面なしに、この危機は解決しないからだ。 しかし道徳的な基準で自己犠牲を強い、合理的・設計的に他者に介入していくことが、果たしてよりよい社会の契機になるのか。 この問題に日本の論壇を牽引する執筆陣が根源的に迫る。 まさに時代が求める論考集。 目次 はじめに――コロナと利他 伊藤亜紗 第1章:「うつわ」的利他――ケアの現場から 伊藤亜紗 第2章:利他はどこからやってくるのか 中島岳志 第3章:美と奉仕と利他 若松英輔 第4章:中動態から考える利他――責任と帰責性 國分功一郎 第5章:作家、作品に先行する、小説の歴史 磯崎憲一郎 おわりに――利他が宿る構造 中島岳志 [書籍情報] 編著:伊藤亜紗 著:中島岳志、若松英輔、國分功一郎、磯崎憲一郎 サイズ:107mm×173mm ページ数:224ページ
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自分で名付ける|松田青子
¥682
[版元サイトより引用] "母性"じゃなくて、私の気持ち。 子育て中に絶え間なく押しよせる不安、違和感、感動、不思議。 それらを自分だけの言葉で名付け直す、最高に風通しのいい育児エッセイ! その後の2年間を綴ったあとがきを追加収録! 38歳で妊娠。結婚で生じるあらゆることに納得がいかず、婚姻届は出さなかった。区役所に母子健康手帳をもらいに行くと、想定外のことを言われもやもやし……。妊娠を機に押し寄せる無数の「うわーっ」。メリットのない結婚制度、百点満点の無痛分娩、恐怖のワンオペ育児に子守歌代わりのBTS。"母性"でまとめられたくない、自分だけの気持ちを掬いあげて言葉にしていく新しい育児エッセイ! 目次 1章 「妊婦」になる 2章 無痛分娩でお願いします 3章 「つわり」というわけのわからないもの 4章 「理想の母親像」とゾンビたち 5章 「妊娠線」は妊娠中に入れたタトゥー 6章 「母乳」「液体ミルク」「マザーズバッグ」 7章 「ワンオペ」がこわい 8章 うるさくないね、かわいいね 9章 ベビーカーどうですかねえ 10章 「名前」を付ける 11章 「電車」と「料理」、どっちも好き 12章 保護する者でございます 文庫版あとがき その後の二年間:なんとかやってます。 [書籍情報] サイズ:105mm×152mm ページ数:256ページ
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マザリング 性別を超えて〈他者〉をケアする|中村佑子
¥935
[版元サイトより引用] 「母」を、解きほぐす。 社会的/政治的役割から「母」を解放し、手あかにまみれたその概念を捉えなおすために。 産後うつに陥った人、流産を経験した人、産まないと決めている人、養子を迎えた人など、社会に埋もれる「声なき声」に耳を傾けた、魂ほとばしる〈ルポルタージュ・エッセイ〉。 目次 まえがき 第一章 言葉を失った私と、あなたへの私信 第二章 女たちの館の孤独 第三章 少女たちの変身 第四章 無縁としての女性たち 第五章 失われた子どもたち 第六章 母の彼岸性 第七章 脱コルセット 第八章 養子――たくさんの手のなかで 第九章 父から見たマザリング 第十章 虚無としての母 第十一章 私たちの母へ あとがき 解説 ブレイディみかこ [書籍情報] サイズ:105mm×152mm ページ数:392ページ
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聞く技術 聞いてもらう技術|東畑開人
¥946
[版元サイトより引用] 聞かれることで、ひとは変わる。 聞くための小手先の技術から、聞いてもらうことに備わる深いちからまで、20年近い臨床経験から学んだことをすべて書く。読んだそばからコミュニケーションが変わる、革新的な一冊。 「聞く」は声が耳に入ってくることで、「聴く」は声に耳を傾けること。 「聴く」のほうがむずかしそうに見えて、実は「聞く」ほうがむずかしい。 「聞く」の不全が社会を覆ういまこそ「聞く」を再起動しなければならない。 そのためには、それを支える「聞いてもらう」との循環が必要だ──。 目次 まえがき この本の問い/対話が難しい時代に/「聞く」を回復する/聞いてもらう技術?/いざ、「聞く」の世界へ 聞く技術 小手先編 1 時間と場所を決めてもらおう/2 眉毛にしゃべらせよう/3 正直でいよう/4 沈黙に強くなろう/5 返事は遅く/6 7色の相槌/7 奥義オウム返し/8 気持ちと事実をセットに/9 「わからない」を使う/10 傷つけない言葉を考えよう/11 なにも思い浮かばないときは質問しよう/12 また会おう/小手先の向こうへ 第1章 なぜ聞けなくなるのか 届かなかった言葉/社会に欠けているもの/聞くは神秘ではない/「対象としての母親」と「環境としての母親」/ほどよい母親/「対象としての聞く」と「環境としての聞く」/失敗とは何か/痛みを聞く/聞くのが難しい/首相に友達を/聞くはグルグル回る 第2章 孤立から孤独へ 連鎖する孤独/孤独と孤立のちがい/孤立とはどういう状態か/手厚い守り/個室のちから/メンタルヘルスの本質/他者の声が心に満ちる/安心とはなにか/孤立したひとの矛盾/一瞬で解決しない/心は複数ある/第三者は有利/個人と個室の関係/象牙とビニール/「聞いてもらう技術」へ いてもらう技術 小手先編 日常編/1 隣の席に座ろう/2 トイレは一緒に/3 一緒に帰ろう/4 ZOOMで最後まで残ろう/5 たき火を囲もう/6 単純作業を一緒にしよう/7 悪口を言ってみよう/体にしゃべらせる ── 日常編まとめ/緊急事態編/8 早めにまわりに言っておこう/9 ワケありげな顔をしよう/10 トイレに頻繁に行こう/11 薬を飲み、健康診断の話をしよう/12 黒いマスクをしてみよう/13 遅刻して、締切を破ろう/未完のテクニック ── 緊急事態編まとめ 3章 聞くことのちから、心配のちから 心に毛を生やそう/素人と専門家のちがい/初めてのカウンセリング/2種類の「わかる」/年をとってわかること/それ、つらいよね/世間知の没落/シェアのつながり/世間のちから/世間知と専門知の関係/心配できるようになること/カウンセラーの仕事は通訳/診断名のちから/バカになる/世間知の正体/理解がエイリアンを人間に変える/時間のちから 第4章 誰が聞くのか 対話を担う第三者/食卓を分断する話題/「話せばわかる」が通用しないとき/幽霊の話/聞いてもらおう/第三者には3種類ある/聞かれることで、人は変わる/当事者であり、第三者でもある/聞く技術と聞いてもらう技術 あとがき ── 聞く技術 聞いてもらう技術 本質編 [書籍情報] サイズ:106mm×173mm ページ数:256ページ
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目の見えない人は世界をどう見ているのか|伊藤亜紗
¥990
[版元サイトより引用] 私たちは日々、五感――視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚――からたくさんの情報を得て生きている。なかでも視覚は特権的な位置を占め、人間が外界から得る情報の八~九割は視覚に由来すると言われている。では、私たちが最も頼っている視覚という感覚を取り除いてみると、身体は、そして世界の捉え方はどうなるのか――? 美学と現代アートを専門とする著者が、視覚障害者の空間認識、感覚の使い方、体の使い方、コミュニケーションの仕方、生きるための戦略としてのユーモアなどを分析。目の見えない 人の「見方」に迫りながら、「見る」ことそのものを問い直す。 目次 【序 章】見えない世界を見る方法 【第1章】空 間 ―― 見える人は二次元、見えない人は三次元? 【第2章】感 覚 ―― 読む手、眺める耳 【第3章】運 動 ―― 見えない人の体の使い方 【第4章】言 葉 ―― 他人の目で見る 【第5章】ユーモア ―― 生き抜くための武器 [書籍情報] サイズ:101mm×172mm ページ数:224ページ
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会話を哲学する コミュニケーションとマニピュレーション|三木那由他
¥1,012
[版元サイトより引用] あの登場人物たちが会話を通じて企んでいること―― 日常の会話のなかで、私たちは巧みにコミュニケーションをおこない、それによってさまざまなマニピュレーションを成功させようとしています。[中略] 会話のなかでのこうした企みは、何かしら不誠実なものだと思われることも多いように思います。そして、本書でものちに取り上げるように、本当に不誠実な場合もあるでしょう。 ただ、基本的な姿勢としては、私はこんなふうに互いに工夫を凝らして会話のなかで試行錯誤する人々の姿を愛おしく思っていて、そうした人々が織りなす会話という営みそのものが、 その企みゆえに多様な面を持った魅力的な現象でもあると思っています。 (「第一章 コミュニケーションとマニピュレーション」より) 目次 はじめに 第一章 コミュニケーションとマニピュレーション 第二章 わかり切ったことをそれでも言う 第三章 間違っているとわかっていても 第四章 伝わらないからこそ言えること 第五章 すれ違うコミュニケーション 第六章 本心を潜ませる 第七章 操るための言葉 おわりに 本書で取り上げた作品 [書籍情報] サイズ:101mm×172mm ページ数:304ページ
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資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか|ナンシー・フレイザー
¥1,210
[版元サイトより引用] 資本主義は私たちの生存基盤を食い物にすることで肥大化する矛盾に満ちたシステムである。世界的政治学者がそのメカニズムを根源から批判する。 なぜ経済が発展しても私たちは豊かになれないのか。それは、資本主義が私たちの生活や自然といった存立基盤を餌に成長する巨大なシステムだからである。資本主義そのものが問題である以上、「グリーン資本主義」や、表面的な格差是正などは目くらましにすぎず、根本的な解決策にはなりえない。破局から逃れる道はただ一つ、資本主義自体を拒絶することなのだ――。世界的政治学者が「共喰い資本主義」の実態を暴く話題作。 目次 序章 共喰い資本主義―私たちはもう終わりなのか 第1章 雑食―なぜ資本主義の概念を拡張する必要があるのか 第2章 飽くなき食欲―なぜ資本主義は構造的に人種差別的なのか 第3章 ケアの大喰らい―なぜ社会的再生産は資本主義の危機の主戦場なのか 第4章 呑み込まれた自然―生態学的政治はなぜ環境を超えて反資本主義なのか 第5章 民主主義を解体する―なぜ資本主義は政治的危機が大好物なのか 第6章 思考の糧―二一世紀の社会主義はどんな意味を持つべきか 終章 マクロファージ―共喰い資本主義の乱痴気騒ぎ [書籍情報] 著:ナンシー・フレイザー 訳:江口泰子 解説:白井聡 サイズ:105mm×173mm ページ数:320ページ
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WORKSIGHT[ワークサイト]28号 山の寄り合い 栃木の山の上でオランダ人と日本の歴史や民俗を語り合ってみた
¥1,980
[版元サイトより引用] 寄り合って話して探す、もう一つの民主主義 社会が益々行き詰まる中、民主主義、資本主義を見直すヒントは日本の歴史・民俗史にあるかもしれない。宮本常一の記録に見る「寄り合い」(合意形成)から、江戸時代に広まった「読書会」、今も沖縄に残る「もあい」(相互扶助・金融)、災害をめぐる各地の知恵まで、オランダ人ゲストと議論し、探りだす比較文化の試み 目次 Photo Document 山の寄り合い YORIAI ON THE HILL 写真:久家靖秀 巻頭言 Foreword 沈まぬためにともにある Staying Afloat, Together 文=山下正太郎(WORKSIGHT編集長) アジアンバナキュラー 4つのアイデア 4 Ideas from Asian Vernacular これまでのわたしたちを支えてきた近代の西洋的な価値観は、情報環境の変化によって大きく揺らいでいる。それぞれが触れる情報が異なり、見えている世界がばらばらになっていくなかで、わたしたちはどうやって集い、対話することができるのだろうか。そのヒントを、〈読書会〉〈模合〉〈鯰絵〉〈干支/生年祝い〉という日本の歴史や民俗から考える合宿を開催した。オランダと日本の各地から栃木県の小高い山の上に集まった人びとの、「寄り合い」の記録。 Introduction なぜ寄り合いなのか WHY? YORIAI? 栃木のとある山の上で開催された日本─オランダ交流合宿。それが「寄り合い」と銘打たれたのはなぜか。日本を代表する民俗学 者・宮本常一が『忘れられた日本人』のなかで描いた「村の寄りあい」にインスパイアされて実施された合宿は、勉強会のようでもあり、討論会のようでもあり、そのどれにも当てはまらないオルタナティブな「学びの場」として構想された。その狙いをWORKSIGHTコンテンツ・ディレクターの若林恵と民俗学者・畑中章宏が明かすところから2日にわたるセッションは始まった……。 Session 1 読書会 Dokushokai 江戸時代、読書会は身分を超えて人びとが意見を交わす不思議な言論空間だった。『解体新書』の翻訳書を江戸の世に送り出した「会読」という読書のかたちとは。本を読み、集まって語り合い、他者を認め合う学びの場は、いかにして成立し、消えていったのか。その実際の姿と変遷をたどり、近世日本にあった議論のあり方を振り返る。 Session 2 模合 Moai 模合とは、グループで毎月集まって会費を集め、それを参加者の誰かが総取りするという、沖縄に残る金融システム。世界各地で現在も類似の仕組みが使われており、金融だけでなく、相互扶助の役割も担っているのだという。お金を介するからこそできるユニークなコミュニティ形成の方法について、文化人類学者・平野(野元)美佐と議論した。 Session 3 鯰絵 Namazu-E 毎年のように災害が発生する日本。災害とどのように向き合い、付き合っていくのか。その経験と知恵は日本各地のさまざまな民俗に息づいている。江戸時代、鯰を地震の象徴として描いた「鯰絵」という錦絵が流行した。どこか愛嬌のあるユニークなその鯰の姿は、当時の人びとがもっていたしなやかな地震との向き合い方を示していると、災害民俗学を研究する畑中章宏は話す。 Session 4 干支/生年祝い Eto/Seinen-Iwai 古代中国を発祥とし、現在も東アジアの生活のなかに溶け込む 「干支」 。西暦の直線的な時間認識とは異なり、12年で一巡する円環的な年齢システムは、個人化と多様化が進む社会のなかで普遍的に人びとを結びつける契機になるかもしれない。沖縄本島や南西諸島各地で行われる「合同生年祝い」行事と干支観念に根ざしたネットワークのモデルを例に、干支が結ぶ縁のあり方を議論する。 鯰絵、もしくは江戸の人びとはいかに自然災害を受けとめたのか NAMAZU-E, or How to Cope with Natural Disaster 1850年代に日本各地を襲った安政の大地震。混乱の時代に、庶民の間で地震を鯰に見立てた錦絵が流行した。そのコミカルな姿を通して江戸時代の災害観を考える。 Afterword 寄り合いを終えて YORIAI AND BEYOND 2日間にわたる寄り合いで、参加者たちはどのようなことを考えていたのか。それぞれによる振り返りと、寄り合いから生まれた議論を深めていくための参考図書を紹介する。 [書籍情報] 編:WORKSIGHT編集部 サイズ:152mm×224mm ページ数:128ページ
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ルッキズムってなんだろう? みんなで考える外見のこと|西倉実季
¥1,760
[版元サイトより引用] ここ数年、何かと話題になっている「ルッキズム」。しかし、そもそも「ルッキズム」とはどういう意味で、どんなことを指すのでしょうか。また、「ルッキズム」は何がどのように問題なのでしょうか。中高生だけではなく、大人にいたるまで、多くの人の心をモヤモヤさせる「ルッキズム」。本書では、「ルッキズム」に関する論点を、社会学を専門とする著者が、学校の校則やミスコン、友だちとの会話など、身近な事例をもとにしながらわかりやすく解説します。読者が社会の中で外見をめぐるさまざまな問題に遭遇した際に、「ルッキズム」やそれにまつわるさまざまな問題を俯瞰的に考えられるようになるための“きっかけ”をもたらす1冊です。 目次 はじめに 第1章 「ルッキズム」ってどういう意味だろう? 1 「ルッキズム」は人を見た目で判断すること? 2 新しい言葉の歴史を振り返ってみる 3 ルッキズムの何が問題か、二つの考え方がある 4 学校の「外見校則」について考えてみよう 5 現実を表す言葉? 便利な言葉? 第2章 ルッキズムはどうして問題なの? 1 日常のなかにあるルッキズム 2 その人の発言の何に傷つくのだろう? 3 美容広告が私たちに伝えるメッセージ 4 ソーシャルメディアのなかのルッキズム 5 外見は個人の能力? 変わらない属性? 6 そもそも「能力」とは何だろう? 7 自分の外見を選択するとは、どういうこと? 第3章 どうすればルッキズムを解消できる? 1 ルッキズム社会を生き抜くには? 2 個人ではなく、社会に働きかける 3 習慣や仕組み、法律を変える 4 ソーシャルメディアや教育のあり方を変える 5 ボディ・ポジティブや多様性は万能? おわりに おすすめの本・マンガ・映画 本書をつくるうえで参考にした本・論文・ウェブサイト [書籍情報] サイズ:128mm×187mm ページ数:216ページ
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グッド・アンセスター わたしたちは「よき祖先」になれるか|ローマン・クルツナリック
¥1,980
[版元サイトより引用] 私たちは未来の子孫に「よき祖先」と思ってもらえるために、今、どう行動すべきか? 英国の気鋭の文化思想家が短期思考から長期思考への思考の転換の必要性を説く。 SDGs関連書。 [書籍情報] 著:ローマン・クルツナリック 訳:松本紹圭 サイズ:148mm×210mm ページ数:320ページ
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つながり過ぎないでいい 非定型発達の生存戦略|尹雄大
¥1,760
[版元サイトより引用] 《コミュニケーションで悩む人たちへ》 コミュニケーションや感情表現が上手できないと悩んだ著者はやがて、当たり障りなく人とやり取りする技術を身につけていく。 だが、難なく意思疎通ができることは、本当に良いこと、正しいことなのか。 なめらかにしゃべれてしまうことの方が、奇妙なのではないか。 「言語とは何なのか」「自分を言葉で表現するとは、どういうことなのか」の深層に迫る、自身の体験を踏まえた「当事者研究」。 自分だけのものであるはずの感情を、多くの人に共通する「言葉で表す」ことなど、どうしてできるのだろうか。 そして、人に「伝える」とはどういうことなのか――。 言葉、存在、コミュニケーションをめぐる思考の旅が始まる。 目次 はじめに 1章 それぞれのタイムラインを生きるしかない——定型発達という呪縛 2章 胚胎期間という冗長な生き延び方 3章 社会なしに生きられないが、社会だけでは生きるに値しない 4章 自律と自立を手にするための学習 5章 絶望を冗長化させる あとがき [書籍情報] サイズ:128mm×188mm 製本:並製 ページ数:216ページ
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色と形のずっと手前で|長嶋りかこ
¥2,530
[版元サイトより引用] グラフィックデザイナーが母になったら、色と形に辿りつかない日々が始まった。妊娠してお腹が大きくなり、のそのそと歩まねばならぬ体に変化していく中で見えてきたのは、ままならない体と足並みの揃わない社会だった。育児が始まると目の前に立ちはだかる仕事と育児の両立という壁。人々の暮らしと地続きであるはずのデザインの仕事と、目の前の家事育児という暮らしの相性の悪さ。子どもの時間と、仕事の時間。子どもを通して見ている世界と、仕事を通して見えている世界。混沌とした曲線の世界と、秩序だった直線の世界。二つの間で立ち往生しながら見えてきたのは、資本主義のレースと止まらぬ環境破壊とジェンダー不平等が一つの輪をなしている景色。そして子どもが手をひいて連れて行ってくれる、土の匂いがする景色。かつて自分も知っていた、あの曲線の景色。 目次 想定外の曲線 四角くて軽くて早い まあるくて重くて遅い 期待される自然な形 産まれたての赤 混乱の白い血 見えない仕事 見えない性 母のグラデーション 変形するひと 変形しないひと 命の結び目 色と形 [書籍情報] サイズ:128mm×188mm ページ数:240ページ
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Troublemakers No.1
¥3,600
[版元サイトより引用] ミスフィッツのストーリーを伝える雑誌『Troublemakers』創刊号。 第1号でトラブルメーカーズは、大阪に住むアメリカ人トランス女性のレミー・ニッタ、アイヌ文化を発信する関根摩耶、アイルランド人シンガーソングライターのクリスチャン・コール、スイスを拠点にするインターセクショナル・フェミニスト・プラットフォーム「Futuress」の共同ディレクターである小島 澪とマヤ・オウバーに会いに行きました。そのほか、ドイツ人写真家タマラ・エクハルトによるアイルランドのマイノリティグループ「トラベラー」を捉えたドキュメンタリー写真と、日本人アーティスト・苅部太郎が自身の離人感覚について綴ったエッセイを掲載しています。 [書籍情報] サイズ:171mm×240mm ページ数:160ページ 言語:日本語と英語
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Troublemakers No.2
¥2,970
[版元サイトより引用] ミスフィッツのストーリーを伝える雑誌『Troublemakers』第2号! 今号のインタヴュイーたちは、もう自分の居場所を見つけているように見えた。文学研究者の小林富久子さんはアメリカでアジアの女性作家たちとジェンダー批評に出会うことで、難民としてアメリカに渡った両親をもつリンダはアイルランドへ飛び出すことで、「喫茶壁と卵」のふたりはちいさくてあたたかい喫茶店を開くことで、それぞれの居場所をつくってきた。家族、ルーツ、学問、喫茶店──あらゆるものが誰かにとっての居場所になりうるのだと教えてくれる、はみ出し者たちのストーリー。 さらに、李琴峰のジェンダーディストピアSF短編『女崩れ」、沖縄にルーツをもつアメリカ人フォトグラファー、渡久地トリによる日系アイデンティティを捉えたフォトストーリー、東京在住のイギリス人ライター、ウィリアム・アンドリューズが東京で働くクルド人労働者との出会いを振り返ったエッセイも掲載。 [書籍情報] サイズ:171mm×240mm ページ数:176ページ 言語:日本語と英語
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言葉の獣(1)|鯨庭
¥770
[版元サイトより引用] 言葉を<獣>の姿で見ることができる共感覚の持ち主・東雲と、詩に強い関心を持つクラスメイト・やっけん。二人はふとしたきっかけから、東雲の持つ”ある目的”の為に協力し合うことに。 東雲が<生息地>と呼ぶ場所に獣たちは棲んでいるらしい。言葉の扱われ方によって変化するその場所で、二人は様々な<獣>に出会っていく…。 言葉とは何か、詩とは何か。 連載開始時から大反響の話題作、待望の第1巻。 [書籍情報] サイズ:128mm×182mm ページ数:152ページ
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言葉の獣(2)|鯨庭
¥770
[版元サイトより引用] 言葉を〈獣〉の姿で見ることができる東雲と、詩に強い関心を持つ薬研。 「この世で一番美しい言葉の獣」を求め、二人は〈言葉の生息地〉を探索する。 〈生息地〉で出会う様々な〈獣〉たち。 対話によって心のうちに見えてきたのは、記憶と記録にまつわる、二つの違った考えだった――。 「私は忘れられたくない。みんなに」 「なぜみんな記憶に固執するんだろう」 記憶とは。記録とは。 二人の思索は森の奥へと続いていく。 言葉とは何か、詩とは何か。 連載開始時から大反響の話題作、待望の第1巻。 [書籍情報] サイズ:128mm×182mm ページ数:154ページ
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捨てない未来 キッチンから、 ゆるく、 おいしく、 フードロスを打ち返す|枝元なほみ
¥1,980
[版元サイトより引用] 農業生産者のサポートや「夜のパン屋さん」「大人食堂」などフードロス×飢餓ゼロ運動に力を注ぐ人気料理研究家が伝える、未来を捨てないために今考える食のこと。藤原辰史京都大准教授との対談、食材にも体にもやさしい保存法やレシピも。 本書の内容 第1章 小さな台所と社会システム ○枝元なほみ×藤原辰史対談1「女に押し付けられるものがある?」 対症療法と、根源的な変革/楽しく食べること。誰かを傷つけずに食べること/システムの中に食べ物がある/戦場化する現代/食べられないことの恨み/「二度と飢えさせない」プロパガンダ/多様性に耐える ○ロスを打ち返すキッチン1 大物野菜を駄目にしない、ロスにしない 発酵白菜/半干し大根/にんじんの塩揉み/揚げねぎ ついつい残しちゃいがちな香味野菜 三つ葉、せり、茗荷、しそ/青唐辛子、赤唐辛子/フレッシュハーブ類 余りがち、放置しがちなスパイス、乾物、調味料 パプリカ、ナツメグなどのスパイス類/中華料理、韓国料理用の乾物や調味料 ○フードロスについて考えてきたこと 芝居から学んだ、人の生き死にと食べること/「一番貧乏な人は飢え死にですね」/ビッグイシューのフラットな関係性/ 捨てられているむかごをお金にできないか/姿形の悪い子たちに行き場を/「捨てない」を重荷にしない 第2章 右肩上がりの坂をパタンと倒す ○枝元なほみ×藤原辰史対談2「奪い合うパイは地球にはもうない」 ビックリマンチョコが象徴していたもの/欲望せよと駆り立てる社会/食べ物は消えていく/虚栄心と小さな自分/時間に自分をゆだねる ○ロスを打ち返すキッチン2 冷凍庫利用のすすめ だしをとった後の昆布/油揚げ/きのこ類/生姜/トマト/ ついでながらパンの冷凍庫保存について 漬けたり、焼いたり 漬物/焼き野菜/柑橘ピール 晒について 第3章 根本に「愛」のようなものがあれば ○システムを内部から分解していく人たち/鴨志田農園/ばんざい東あわじ ○枝元なほみ×藤原辰史対談3 「『里芋の皮、揚げるとうまいね』の世界」 人が「混ざる」ことがいい/プライドの問題と食堂、給食/料理することと人間の尊厳/資本主義を内部から分解する ○コロナ禍や予想外に始まる戦争で見えた、抜け落ちている中身 [書籍情報] サイズ:128mm×187mm 製本:並製 ページ数:176ページ
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能力主義をケアでほぐす|竹端寛
¥1,870
[版元サイトより引用] 能力主義のしがらみからいかに抜け出すか? ケアから考える 家族、学校、社会、制度、そして資本主義 長らく成果主義と自己責任論の呪縛に苦しんできた著者が、自らの子育て体験を経てケアに目覚めた。その過程で読んできた本、出会ってきた人々とのエピソードで語る、ケア中心社会への見取り図となる思索エッセイ。 能力は個人に備わったものではなく、他者との関係性のなかで立ち上がるもの。能力主義の軋轢に対しては、ケアの精神でときほぐす! “僕自身が「仕事中毒」だったときには、生産性至上主義の塊で、業績を出すことに強迫観念的に縛られていた。そのことに自覚的になったのも、家事育児に明け暮れた一日が終わって、「今日は何も出来ていない!」とため息をついている自分に気づいた時期からでした。そこから、自分を解放するためにも、少しずつ「能力主義批判」がはじまったのでした。”(「はじめに」より) 竹端さんは正直な人である。 正直さは研究者にとって必須の知的資質である。 本書を読むと、正直さが知的離陸を可能にすることがわかる。 ──帯文・内田樹 目次 第1章 能力主義のなにが問題なのか? 学力偏重は「やめたくてもやめられない」アディクション 能力主義をいかに相対化するか あなたはそのままで生きていい 信頼関係の基本はただ話を聞くこと 第2章 ケアについて考える 「弱さ」を基軸とした強いつながり 「交換」から「使用」への価値転換 ケアの世界は「巻き込まれてなんぼ」 「無力さ」でつながり直す面白さ 「決められた道」の外にある想像・創造力 第3章 家族がチームであること 第一優先は家族、第二優先が仕事 お父さん「も」支える言葉 家族丸抱えと社会的ネグレクト 子どもを中心にする視点 ケアを軸にした社会をどう生み出すか 「まっすぐなキュウリ」こそいびつなのだ 第4章 学校・制度・資本主義 資本主義経済の裏で隠されているもの 「平均の論理」は「社会的排除の論理」 「学力工場」と偏差値序列 チームがあれば孤独は乗り越えられる 隷従しない勇気と決意 シンバル猿にならないために ゆたかなチームで生きていく [書籍情報] サイズ:128mm×186mm 製本:並製 ページ数:232ページ
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なぜ社会は変わるのか はじめての社会運動論|富永京子
¥1,100
[版元サイトより引用] 社会はひとりでに変わっていくわけではない。そこには必ず「変えた」人たちがいる。 デモにストライキ、不買運動…社会運動はどのようにして起きるのか。 気鋭の社会学者による、日本初となる社会運動論の入門書! 目次 第一章 社会運動とはなにか 第二章 集合行動論 人々は怒り・不平・不満から立ち上がる? 第三章 フリーライダー問題から資源動員論へ 資源と組織が運動を制する 第四章 政治過程論/動員構造論 既存のつながり、政治側の動向、「成功しそう」と思えるかどうか 第五章 政治的機会構造論 政治の側の「聞く耳」を計測する 第六章 フレーム分析 社会運動の「伝え方」と「受け取り方」 第七章 新しい社会運動論 マイノリティによる私的な領域を通じた運動 第八章 社会運動と文化論 資源でも組織でも政治的機会でもなく 第九章 2000年代の社会運動論 MTTの理論と経験運動論 第十章 社会は社会運動であふれている [書籍情報] サイズ:106mm×174mm ページ数:272ページ