現代思想2025年12月号 特集=排外主義の時代
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[版元サイトより引用]
排除に抗する社会のために
世界的な右傾化のなか、日本でも改めて深刻さが浮き彫りになる排外主義。その現われに向き合い、核心を捉え、そして抗うことはいかに可能か。本特集では日常に潜む差別から法・制度的課題、さらには国境を超えた移動のありようやアイデンティティの問題にも目を配りつつ、さまざまな側面から排外主義の構造と実態に迫る。
目次
特集*排外主義の時代
討議
序列化する社会に抗して――「歴史修正主義」と「反移民」を貫くものを問う / 倉橋耕平+髙谷幸
現実を問う
高まる外国人の「処分可能性(ディスポーザビリティ)」 / 鈴木江理子
非人間化と制度的排外主義――日本における移民の搾取と排除 / 巣内尚子
「外国人」を取り締まる眼差し――レイシャルプロファイリング訴訟が問いかけるもの / 宮下萌
ヘイトスケープの増殖と「川口のクルド人」の現在地 / 三浦尚子
政治の行方
右派ポピュリズムが問いかけるもの / 山崎望
トランプの壁と排外主義 / 川久保文紀
極右政党はなぜ支持され、社会に何をもたらすのか / 五十嵐彰
排外主義とメディア信頼 / 秦正樹
応答への途
「排外主義」をめぐる堂々巡り――ある大学教員の日常から / 小ヶ谷千穂
境界を奏でる――排外の回路と音楽の公共性 / 中條千晴
排外主義と外来種――あるいはザリガニとその死体をめぐる考察 / 渡邉悟史
歴史と構造
「籍」と「血」の観念――レイシズムの温床となるもの / 遠藤正敬
不可視の隣人――結婚移住女性たちの過去と現在からの教訓 / 李善姫
アイヌへのレイシズムに潜む「権利と文化二分論」――不可視の植民地主義と法学の責任 / 小坂田裕子
制度を開く
社会的再生産をめぐる日本社会の矛盾――移民女性の身体から見るリプロダクティブ・ジャスティス / 田中雅子
外国人の「総量規制」は破綻する――量的統制の幻想と倫理 / 宮井健志
排外主義に陥らない反ジェントリフィケーションは可能か / 山本薫子
連載●社会は生きている●第四〇回
社会の制御 3――社会の分化と加工 / 山下祐介
連載●家族と憲法●第六回
明治期の家族法と憲法――「家」と一夫多妻制の行方 / 木村草太
研究手帖
力と聖書と時間のはざま、あるいは周縁で / 安田真由子
[書籍情報]
サイズ:144mm×221mm
ページ数:230ページ
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